身上調査と企業調査と企業風土・社風

戦後の日本企業の多くで当たり前とされてきた終身雇用制度。

しかし、近年では日本の多くの企業で、派遣・契約社員といっ たいわゆる「非正規雇用者」を多く採用したり、転職や起業な ど人材の流動化が以前に比べて増加傾向にあります。

こうした雇用システムの構造変化は、起業が企業体質をスリム 化し景気に柔軟に対応しようとする動きや、起業ブームなどが 背景にあると考えられ、今後もこうした流れは続くのではないか と言われる業種がある一方で、日本の総人口の減少を受けて正 社員を増やす動きを見せている企業も出てきています。

そうした企業の在り方が変化すると同時に、一方で企業風土 (コーポレートカルチャー)や社風も変化してきていると言わ れています。

例えば、団結力や協調性を重視し、謙虚にガムシャラに仕事 をする。これまでの日本の企業によく見られた保守的で献身 的なスタイルから、個性を主張し自己実現に価値を置くスタ イルの企業も少なからず現れてきています。

企業風土や社風の変化がもたらしたことは、現代のビジネスマン の仕事に対する意識に少なからず影響を与えているようです。

さて、ここでは、身上調査と企業調査、そして企業風土や社風 について考えてみたいと思います。

前述の通り、ビジネスマンの仕事に対する意識に変化がある現 在でも、魅力的な企業には魅力的な人材が集まるといった昔か らの流れに変わりはありません。

そして、その逆も真でありまして、つまり、魅力がないあるいは 問題が多い企業では、人の出入りが激しい傾向があります。

企業風土は、その会社の社長や社員が作られていくものですが、 昨今の企業不祥事に見られるコンプラインアンス能力の欠如 が目に余るような社風を持った企業は特に注意が必要です。

また、中小企業や零細企業であれば、社長や経営幹部の人格・品格 なども影響力の面から十分考慮する必要があります。

また、企業の"ブランディング"といった見地からも、反社会的な企 業風土を持った企業との提携あるいは取引は慎重に検討する必要が あるでしょう。

企業風土、社風は一日にしてできあがるわけではなく、また変える ことが非常に難しいものです。

身上調査や企業調査にあたって、企業風土や社風を確認することは 重要な対象項目の一つでしょう。